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*ナキウサギつうしんの紹介

市町村の教育委員会を回りました。
 北海道教育委員会は世論の批判の前に、昨年11月、とうとう市町村の意向再調査を行いました。私たちは、市町村が突然のアンケートに戸惑っているかもしれないと考え、ナキウサギの生態や保護、私たちが種指定を希望している理由を正しく理解してもらおうと、文献、ふぁんくらぶ製作のオリジナル生態ビデオ、文科大臣宛要望書などの資料とお願い文を30市町村に送付しました。その後、十勝、日高の12市町村と東川町の合計13市町村を回り、教育長やご担当の方にお会いしてお話を伺い、私たちの考えを説明させていただきました。
 どの町でもみなさん熱心にお話を聞いてくださったり、町の考えを率直にお話いただいたりしました。実際に生息地を抱える地元との交流はとても有意義で、今後、ナキウサギ保護を行っていくためにも、もっともっと交流を深めたいと心から思いました。
天然記念物指定の理解は町によってばらばらです。例えば、「指定されると、登山もできなくなるというのは本当ですか」という質問もあり、驚きました。逆に「指定されると登山者が増えて踏み荒らしなどの問題がおきるなどの問題もあるから、困る」という声もありました。貴重なものが失われる前に守ることが第一で、あとはいかに守るかの問題だと思います。エゾナキウサギが貴重なこと、保護が必要なことは理解してもらえましたが、問題は、保護と開発、保護と観光などについて、まだまだ大きな枠ができていないことです。生息地も含めて地域の生態系を守る、そのための総合的な施策を北海道が中心になって進める必要があります。しかし、何より北海道委がそういう姿勢を示していない中で、自分の町にとって指定はどうかという個別的判断に終始している市町村町もあります。ナキウサギの保護は、一つの町の利害だけで決めるべきことではありません。そこを今後、どう考えてもらうか・・。 
 それにしても、北海道は広いです。一ヶ月間かけてまわることができたのは、13市町がやっとでした。十勝の市町村回りでは全行程、メッセンジャーの高倉裕一さんに同行いただきました。今後もぜひ回りたいと思います。




『エゾナキウサギの保護に関する関係市町村の意向調査結果報告書』について
07年1月24日、北海道教育委員会は、市町村の意向調査結果を発表しました。それによると、今回の再調査で
 25市町村が自分の町にナキウサギが生息していると考え、そのうち9市町村が指定を要望しているという結果が出ました。前回の、指定を要望する町は1つもないという結果とは大違いです。
 また、指定を要望するかどうかを決めていない7市町村の中でも、上川町、富良野町、東川町、置戸町は、調査や協議を条件にしていますが、基本的に種指定に賛同する意見といえます。
 例えば、上川町は、自分の町では必要とは思わないが他の地域での生息が確認され指定が決まるのであれば種指定が望ましいと回答しています。富良野市は、ナキウサギは他の種指定の天然記念物の動物と比べてなんら遜色がないが、学術的調査が不十分であるし、国や道が聞き取りやアンケートだけに頼らず主体的に取り組むべきであると回答しています。東川町は、指定に異存はないことと及び、北海道と関係市町村で十分協議して決めてほしいと回答しています。置戸町は、置戸町では保護されている(実はそうではないのですが)が全道に生息しているから1市町村の問題ではなく、北海道としてどう保護するのかを考える必要があると回答しています。
 指定を望むとはっきり応えた9市町のうち、種指定を希望するのは2、生息地指定は3、両者の並存は3という内容です。種指定の希望は5町となります。富良野市等もいれると、9市町です。一つの町でも要望があれば北海道も動くと断言した道教委の畑参事に、ぜひ約束を果たしていただきたいと考えています。
 ところで、今回の意向調査でも、以下のような問題がありました。
1 まず、調査にあたり、「指定にあたって、財産権の尊重や公益との調整を図る義務が市町村にある」という虚偽の説明資料を配布した上で、それを前提に質問し、さらに指定を要望すると応えた市町村にわざわざ下記のような補足質問をしていたことです。
 @「貴市町では、・・財産権を尊重するとともに、国土の開発その他公益との調整を行うなどして、国に対して「指定要望」を行う意思をお持ちですか。
 A 種指定について、公益との調整が整わない場合、貴市町の文化財保護条例に基づき、独自に(市や町の)天然記念物に指定する考えをお持ちですか。
 公益との調整は文部科学大臣に課せられた義務です。市町村にだけ義務を課すべきではありません。文化庁、道教委の義務には一言も触れず、市町村にすべてを丸投げする姿勢です。しかも、指定を希望すると応えた町に対してなした補足質問は、指定の要望を躊躇させようという意図が露骨です。つまり、市町村の責任で公益との調整をせよ、もしできなければ市町村の条例で天然記念物にせよというわけです。(にも関わらず、9市町村もが指定を要望した結果の重みは大きいと思います。)
2 道教委の今後の取り組みの消極性
 今回の意向調査は、文科大臣の指示で文化庁から道教委に地元の意向の問い合わせがあり、それに応えるための調査でした。地元というとき、北海道の意向が重要です。しかし、道教委は、自らの「意向」については一切明らかにしていません。今後の取り組みについて市町村の結果を文化庁に報告するとあるだけです。指定について、道教委はどう考えているのかを回答しておらず、道民、国民に対して極めて不誠実な対応です。これでは、やり直し調査前の姿勢と変わりはなく、一体何のための意向調査だったのか不明です。世論に押されて形だけ調査したに過ぎないのでしょうか。
 私たちは、今後、道教委と文化庁が今回の調査結果と4万3000名を超える署名の国民の声や、北海道自然保護協会や十勝自然保護協会など道内のNGOの種指定を求める意見を尊重して、手続きを進められるよう強く要望いたします。今後は、市町村に責任を押し付けることをせず、道教委と文化庁が主体的に指定について調査、検討、調整をすることを強く求めます。また、指定にあたっては、局所的な生息地指定を求める町は3町しかなく、それではエゾナキサウギの保護としては全く不十分です。種指定が必要であることがいっそう明らかになったのですから、種指定の手続きを進められることを強く求めていきます。


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