陸上自衛隊然別演習場における大砲の実弾射撃訓練による
騒音・振動がもたらすエゾナキウサギへの影響の調査および
および適正な処置についての要望書

2003年6月2日

 環境省自然環境局
 西北海道地区自然保護事務所所長
                上原 裕雄 様

ナキウサギふぁんくらぶ
代表 市川 利美
連絡先 〒060-0003
札幌市中央区北3条西11丁目加森ビル6F
(社) 北海道自然保護協会内
Tel 011-281-3348
     Eメール ; fanclub@vmail.plala.or.jp


 現在、大雪山国立公園の南端に接する陸上自衛隊然別演習場において大砲等の実弾射撃訓練が連日行われていますが、大砲による騒音、振動は公園内のエゾナキウサギの子育てに重大な悪影響を与えるものと考えられるため、ただちに演習内容およびナキウサギへの影響につき調査し、ナキウサギ保護のために適正な処置をとっていただくよう要望致します。
 理由
 1 エゾナキウサギの交尾期は4月から6月、出産は5月中旬から8月上旬です。子どもが地上に出てくるのに一ヶ月ほどかかります。従って、4月から8月までの期間は妊娠したメスや生まれたばかりの子どもにストレスを与えないような配慮が必要です。
 2 ナキウサギが騒音、振動の影響を受けやすく、多大な影響を受けうることは研究者も指摘しているところです(小野山敬一「エゾナキウサギの保護と問題」(「北方林業」1996)、小島望「然別湖畔トンネル建設後のエゾナキウサギの消滅」(「野生生物の保護」1999)。実際に道路やダムの建設工事や道路の交通量の増加によってナキウサギが生息範囲を後退させたり、個体群が消失した例はいくつもあります(前掲・小野山、小島、芳賀良一「裏大雪からの告発―ある観光道路開発―。北の山脈」1972、その他)。
 3 5月25日、然別演習場に隣接する山の頂上及び中腹で私たちグループのメンバー3人がそのドーンという凄まじい音とビリビリと全身に響く振動に憤懣やる方ない気持ちにさせられました。人間にも耐え難いほどの騒音と振動が、体長わずか15センチメートルのナキウサギにどれほどのストレスを与えるか、想像を絶するものがあります。
 なお、私たちは本日、陸上自衛隊北部方面総監部に対し、砲撃訓練を少なくとも4月から8月は一切中止し、それ以外の季節でも着弾地をできるだけ国立公園から遠ざけることを求める要望書を提出しました。
                                   以上


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