| 1 |
昨年12月に文化庁から道教委に対して電話で「地元にどういう要望があるか」を問い合わせしたとのことですが、具体的にどのような内容でいつまでに回答するよう求めたのでしょうか。
|
| 2 |
そもそも市町村の同意がないと指定できないのでしょうか。そうだとするとその根拠は何でしょうか。指定基準に、地元の同意は要件となっていません。
|
| 3 |
2に関連して、文化庁も道教委も、地元に保護管理責任があるので、あらかじめその承諾を得る必要があるといいますが、上記のとおり、文化財保護法3条に定められた義務は極めて抽象的な内容であり、指定された場合にこれを遵守するのは、むしろ当然のことです。
あらかじめ市町村に承諾を求めるべき内容の義務ではありません。
では、事前に承諾を得ておかなければならないほどの『保護管理義務』の法的根拠はどこにあるのでしょうか。
過去に野生生物が指定された際に、どのような保護管理が問題とされたのでしょうか、それは地元の同意という形で、今回のように事前に問題にされたのでしょうか。
|
|
上記に関して、9月20日の道議会における質問(日本共産党・前川道議)によると、昨年暮れ、道教委から電話で問い合わせを受けたある町の担当者は、「柵をつけて保護する考えはあるか」と聞かれたため、「そこまでは考えていない」と答え、これが道教委から文化庁に「積極的に保護する考えはない」と報告されていたことがわかりました。もっとも、道教委は、「指定されると市町村において保護『策』を講じる必要があるが、指定を要望するか」と質問したのに、担当者は、柵(フェンス)の意味に受け取ったという、笑い話のようなやりとりだったとも言われています。
|
|
いずれにしても、道教委が、あたかも市町村に保護策を講じる義務があるかのような質問をしたわけですから、市町村(たまたま電話に出た人)が要望するとは答えにくいわけです。
道教委は、私たちの質問には、どのような保護策を講じる必要があるか全くわからないと答えています。自らは不明な内容の責任を市町村に負わせるような質問の仕方は、積極的な市町村でさえしり込みせざるを得なくさせる、たいへん卑怯なやり方であるといえます。
道教委による市町村への問い合わせが具体的にどのようになされたのか、文化庁としても確認し、その是非を判断していただきたいと考えます。
|
| 4 |
エゾナキウサギが指定基準を充たしていることについて
田中専門官は、はっきりとご存じではなかったようですので、あらためて確認しますが、エゾナキウサギは、「わが国にとって学術上価値が高いもの」であること、すなわち天然記念物の指定基準を充分満たしていることは、私たちが1997年3月25日に文化庁に要望に行った際に認めていただいています。
上記について、事実をご確認願います。
|
| 5 |
種としての指定について
文化庁はかねてより、種としての指定は難しいと主張されていますが、現在はどのように判断されているでしょうか。その根拠もお知らせください。
ちなみに、エゾナキウサギの生息地は、国有林と道有林が多いので、土地の所有者は国と北海道です。私たちが知る限り民有地はありませんので、国と北海道が了承すれば指定を妨げる理由はありません。
また、公益との調整といいますが、国有林も道有林も公益的機能を全面的に重視し希少な野生生物保護はまさにその理想とするところです。
にも関わらず、種としての指定が困難であると判断されるのであれば、国民が納得のいく理由を明記願います。
|
| 6 |
指定された場合の保護策について
ナキウサギが天然記念物に指定された場合に、具体的にどのような保護管理策が妥当かは、今後、文化庁と北海道が中心になって、専門家の協力を得て検討していくことが求められていると思います。生息地が複数市町村にある以上、個々の自治体に責任を負わせるのではなく、道と国が保護策の方向を打ち出す必要があります。
そして、指定された際には、まずは、ナキウサギの貴重性(その生態や特殊な環境にあることなど)を啓蒙、アピールしていくことと、ナキウサギの生息地と置かれている現状について調査することが保護の基本として、大切です。この作業なくして、いきなり保護管理策を論じても、空回りするだけです。
この点について、文化庁の考えをお聞かせ願います。
回答については、書面により、10月6日までにお送りくださいますようお願いいたします。 |
|
以上 |