私たちは、現在、北海道教育委員会が進めておられる地元の意向調査やり直しの過程で、貴委員会が市町村に配布した説明資料の内容が、文化財保護法の規定と大きく食い違っていると考えています。

そこで私たちは、2006年12月18日、文化庁文化財部記念物課主任文化財部調査官の桂雄三氏にお会いして、近藤信司文化庁長官宛の質問書(添付1)を元に文化財保護法の規定する内容について質問しました。桂調査官も、本来法が定めている内容と現行の実務に大きな食い違いがあることを認められました(その詳細な報告は添付2)。

これらの齟齬は、天然記念物の定義、効果、指定手続きと多岐にわたり、しかも制度の根幹に関わるものです。特に指定手続きについては、現在それをもとに市町村の意向調査が行われていることを考えると、このまま放置できません。

私たちは、2007年1月9日付で伊吹文明文部科学大臣宛に、「文化財保護法に忠実な指定手続きを求める要望書」を提出しました。

貴委員会におかれても、文化財保護法の正しい理解に基づいてエゾナキウサギの天然記念物指定についての検討が進められることを強く要望いたします。


添付資料

1 「意見・質問書−野生動物を天然記念物に指定する手続き・効果について」

(文化庁長官宛。06年12月18日 ナキウサギふぁんくらぶ)

2 「文化庁交渉のご報告

〜天然記念物指定の手続きや効果をめぐる問題点について〜」

(07年1月7日 ナキウサギふぁんくらぶ)

3 「文化財保護法に忠実な指定手続きを求める要望書」

(文部科学大臣宛。07年1月9日 ナキウサギふぁんくらぶ)

(196条第1項)

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