『えりもの森裁判』中間判決で勝利!!


 昨年暮れに、松田まゆみさんと市川守弘さんと市川利美が原告となって北海道(知事ははずれて支庁長)を相手に起こしていた住民訴訟『えりもの森裁判』で、2月2日、裁判所は「原告全面勝訴!」の『中間判決』を出しました。

 なかなか難しい内容の、しかも全国でも例がない内容の裁判なので、 裁判所がどう判断してくれるか、実はとてもどきどきして原告席に座りましたが、勝訴の言い渡しに思わずうれし涙がこみあげました。

 被告の北海道は、何とか入り口論で防御しようと訴えの却下を求めていましたが裁判所は、これをはねつけたのです。裁判はこれから本格的な審理に入ります。(受光伐の違法性、消えた250本の行方など。)
裁判の中身に入っても、私たちは有利です。
 すでに、十勝自然保護協会とナキウサギふぁんくらぶその他森を真剣に守ろうとする有志によって、2005年から何度も森に入って、伐採された樹木の伐根調査を、径も図りながら調査してあります。
一本一本の写真も撮ってあります。
情報もかなりのものを開示請求してあり、相手の嘘が一目瞭然なのです。
相手が今後、どう嘘の上塗りをしていくか、見所が多い裁判となります。
この裁判では、全国の環境問題に深く関わっている弁護士さんたちが弁護団を形成、自然の権利基金の支援も受けています。

というわけで、森を守り、森林行政を大きく変えていくために、引き続きご支援をよろしくお願いいたします。

<この裁判の内容>
  (概要は弁護士法人市川守弘法律事務所のHP、詳細と裁判書面は十勝自然保護協会のHP「えりもの森裁判」をご覧ください。
   中間判決も掲載される予定です。)

 えりも町道有林で、①天然林受光伐の名目でトドマツや広葉樹などが「皆伐」された点と、②人工林の間伐のための集材路新設でナキウサギ生息地を破壊したことを問題にしました。
 北海道のこのような違法な行為(売買契約、請負契約)で、道有林の公益的機能が害され大きな財産的損害を受けたので、住民監査請求を起こしたのですが、監査委員は、不受理にして監査を拒否したのです。そこで、北海道に損害の回復を求めて起こした裁判です。

<中間判決の内容>
  
 森林の公益機能(きれいな空気、水、野生動物がすむ空間)は、財産価値があると評価できるので、道有林が違法に伐採され、森の公益的機能が損なわれたときは道民の財産が侵 害されたとして、道民は、その損害の回復を求めることができる。
 したがって、この損害の回復を求めた住民監査請求は適法であり、北海道監査委員が不受理にしたことは違法である。
 したがって、この住民訴訟は適法である。

《この中間判決の意義》 

*一般論
 1 違法伐採など、森林の公益的機能を損なう違法行為に対して、損害回復を求めることが可能。(監査委員は 監査する義務があるし、住民訴訟として争うこともできるということです。)(損害が特定の樹木でない場合でも、森林の公益的機能が違法に侵害されていればよい)
 2 また、公共事業の費用対効果論にも今回の判断を反映させることができます
 3 ちなみに、今後、監査制度(特に意味不明な不受理)の悪質な運用法を問題にしていけます。
  実質的に審査しているにも関わらず、「不受理」とすると、裁判で争うことも本来できなくなるという、「ひどいやり口」です。不受理と言う制度はないのです。
  法の脱法により監査を拒絶するやり方は、今後は許すことはできません。

*本件における意義
  これまで、北海道は、「訴えの却下」を求めるのみで、本論について一切反論 していませんでしたが、今後は違法伐採について、反論の必要があります。 
  今後は、北海道に文書提出命令や求釈明その他の方法で文書その他の情報を裁判上で出させることができます。私たちが必要な情報の多くは北海道の情報なので、これからは俄然、有利で面白くなるのです。
     
*今後、森林行政を変えるために
①住民監査制度のありかたを問題にしていきたい
②国有林だけでなく、道有林でも天然林伐採中止を求めていく道有林次期基本計画も問題にしていく。
③森林の公益性を全面に掲げてさらに問題提起していく.。野生動植物保護を含めて。
以上
文責 市川利美

←TOP  |  活動日誌一覧へ  |  要望書一覧へ